離婚裁判にかかる平均期間|長引く理由と対策を弁護士が解説
離婚をめぐる話し合いがまとまらず、調停でも解決できなかった場合、最終的な手段として離婚裁判に進みます。
しかし、いざ裁判となると「どのくらいの期間がかかるのか」「なぜ長引くのか」と不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
今回は、離婚裁判にかかる平均的な期間と長引いてしまう主な理由、さらにスムーズに進めるための対策をわかりやすく解説します。
離婚裁判にかかる平均期間
離婚裁判にかかる平均期間は、おおむね半年〜2年程度です。
和解成立の場合は、当事者の合意が前提となるため、比較的短期間で終結します。
しかし判決まで進むと、証人尋問や主張立証が増えるため長期化します。
離婚裁判が長引く主な理由
離婚裁判が長引く理由としては、以下の5つがあります。
- 争点が複雑または多い
- 証拠収集や証人尋問に時間を要する
- 裁判所の日程調整がある
- 相手方が非協力的である
- 未成年の子がいる
それぞれ確認していきましょう。
争点が複雑または多い
夫婦関係の破綻原因、財産の範囲、親権の帰属など複数の論点が絡む場合も珍しくありません。
それぞれについて主張と証拠のやり取りが必要となり、期日が増えて時間がかかります。
証拠収集や証人尋問に時間を要する
不貞行為の証拠や財産隠しの有無を確認するために、探偵調査や金融機関への照会、証人尋問などが行われると手続きが長期化します。
裁判所の日程調整がある
家庭裁判所の離婚裁判は月1回程度の期日が多く、次回期日まで数週間から1か月空くのが一般的です。
そのため、たとえ少ない期日で済んでも時間がかかります。
相手方が非協力的である
相手方が書面を出さなかったり、欠席を繰り返したりすると、裁判が進まないため長引きます。
意図的に時間を引き延ばすケースもあります。
未成年の子がいる
親権をめぐる争いは特に重要視され、調査官による家庭訪問や事情聴取が行われることがあります。
上記に時間を要するのも長期化の一因です。
裁判を円滑に進めるための対策
裁判を円滑に進めるには、いくつかの対策を考える必要があります。
証拠を早めに準備する
不貞行為の証拠、財産資料、養育環境に関する記録など、必要となる証拠を早めに整理しておくと裁判の進行がスムーズになります。
弁護士に依頼する
離婚裁判は専門的な知識と手続き対応が不可欠です。
弁護士に依頼すれば、的確に主張立証を行い、無駄な期日を減らせる可能性があります。
和解も視野に入れる
判決を得るまで争うと時間も費用もかかります。
一定の譲歩をして和解できる場合、早期解決につながります。
子どもの利益を最優先に考える
親権や養育費の争いがある場合、子どもの福祉を中心に考えるのが裁判所の判断基準です。
その観点で合理的な解決策を提示すれば、早期の和解が成立する可能性が高まります。
まとめ
離婚裁判の平均期間は約1年前後ですが、争点の数や相手方の態度によってはさらに長期化する可能性もあります。
できるだけ早く解決するためには、証拠を早めに揃えたり和解の可能性を探ったりするだけでなく、専門家である弁護士のサポートを受けることが重要です。
離婚裁判に不安を感じている方は、まず弁護士に相談し、見通しや最適な進め方を確認することから始めてみてはいかがでしょうか。
当事務所が提供する基礎知識
-
医療訴訟において患者...
■ 医療訴訟について医療訴訟とは、不適切な医療行為によって患者が被った被害(死亡や後遺障害)が存在する場合に、それについて患者側が損害賠償請求の訴訟をすることを医療訴訟や医療過誤訴訟と呼びます。日本における医療訴訟の受理 […]
-
法定相続人の範囲や順...
■法定相続人とは法定相続人とは、亡くなられた方の相続される財産を包括承継することのできる法的な資格を持つ人のことをいいます。 ■法定相続人の範囲や順位、割合とは法定相続人の地位は法律により一定の「範囲」の人にし […]
-
金銭トラブル
「友人や親戚にお金を貸したけど、なかなか帰ってこず不安だ」という方、「ローンや消費者金融の返済が膨れ上がって困っている」という方など、金銭に関するお悩みのお持ちの方はいらっしゃらないでしょうか。 まず、金銭の貸 […]
-
【弁護士が解説】養育...
養育費について父母間で取り決めを行っても、養育費が支払われないというトラブルは多いです。養育費は一般に、支払期間が長期にわたるので、その分未払い問題が発生しやすいのです。養育費未払いの対策としては、養育費の取り決めを公正 […]
-
離婚裁判にかかる平均...
離婚をめぐる話し合いがまとまらず、調停でも解決できなかった場合、最終的な手段として離婚裁判に進みます。しかし、いざ裁判となると「どのくらいの期間がかかるのか」「なぜ長引くのか」と不安を感じる方も多いのではないでしょうか。 […]
-
【弁護士が解説】相手...
離婚後、元配偶者の再婚は養育費の変化を引き起こす可能性があります。相手に子供がいる場合、養育費の支払額が減るのではないかという不安もあるかもしれません。本記事では、弁護士の視点から、再婚が養育費に与える影響について解説し […]
よく検索されるキーワード
-
- 金銭トラブル 吹田市 弁護士 相談
- 企業法務 奈良 弁護士 相談
- 交通事故 大阪市 弁護士 相談
- 顧問弁護士 滋賀 弁護士 相談
- 事業承継 大阪市 弁護士 相談
- 企業法務 吹田市 弁護士 相談
- 行政問題 京都 弁護士 相談
- 事業承継 大 弁護士 相談
- 顧問弁護士 京都 弁護士 相談
- 離婚 堺市 弁護士 相談
- 医療過誤 京都 弁護士 相談
- 会社倒産 堺市 弁護士 相談
- 企業法務 和歌山 弁護士 相談
- 交通事故 奈良 弁護士 相談
- 離婚 大阪市 弁護士 相談
- 金銭トラブル 豊中市 弁護士 相談
- 遺言作成 大阪市 弁護士 相談
- 金銭トラブル 滋賀 弁護士 相談
- 不動産トラブル 京都 弁護士 相談
- 事業承継 吹田市 弁護士 相談
弁護士紹介
どんなお悩みでも、一人で悩まずにまずはご相談ください。
初回法律相談は30分まで無料で対応させていただいております。また、事前のご予約があれば土日祝日、夜間でも相談可能です。お仕事の関係で平日・日中に来所することが難しい方は、お気軽にお問い合わせください。
セカンドオピニンオンとして当事務所をご利用いただくことも可能です。
弁護士 有田 和生(アリタ カズキ)
-
- 所属団体
-
大阪弁護士会
-
- 経歴
-
1997年 3月 智辯学園和歌山高校 卒業
2001年 3月 立命館大学法学部 卒業
2008年 3月 大阪大学大学院 高等司法研究科 修了
2009年 12月 弁護士登録(大阪弁護士会)
弁護士 權野 裕介(ゴンノ ユウスケ)
-
- 所属団体
-
大阪弁護士会
-
- 経歴
-
2000年 3月 大阪府立三国丘高校 卒業
2005年 3月 大阪大学法学部 卒業
2008年 3月 大阪大学大学院 高等司法研究科 修了
2009年 12月 弁護士登録(大阪弁護士会)
弁護士 常谷 麻子(ツネヤ アサコ)
-
- 所属団体
-
大阪弁護士会
-
- 経歴
-
2000年 3月 北海道立釧路湖陵高校 卒業
2005年 3月 大阪大学法学部 卒業
2008年 3月 大阪市立大学大学院 法曹養成専攻 修了
2008年 12月 弁護士登録(札幌→和歌山→大阪弁護士会)
2012年 9月 和歌山市 任期付公務員弁護士
2016年 4月 近畿財務局 任期付公務員弁護士
2020年 4月 茨木市 短期任期付公務員弁護士
その他公務
大阪市行政不服審査会 委員
大阪労働局公共調達監視委員会 委員
事務所概要
- 01法テラス無料相談対応可能
- 02地下鉄四つ橋線肥後橋駅から徒歩1分
- 03相談は完全個室で対応いたします。(12名まで対応可能)
| 名称 | 土佐堀通り法律事務所 |
|---|---|
| 所在地 | 〒550-0002 大阪府大阪市西区江戸堀1-15-27 アルテビル肥後橋5階 |
| TEL | 06-6479-1223 |
| FAX | 06-6479-1224 |
| 対応時間 | 9:00~18:30(事前予約で時間外対応可能です) |
| 定休日 | 土・日・祝(事前予約で休日も対応可能です) |